電子本のつくりかた | 電子出版の学校

The Future of Design Digital Publishing Team

電子本のつくりかた MIRAI COLLEGE OF DESIGN | デザインの未来 デジタルパブリッシングチーム 電子出版の学校


「電子本のつくりかた。電子出版の学校」は、スクリーンで読む「本」をつくるための学習サイトです。誰もが一度は、本をつくってみたいと思ったことがあるはずです。でも、一冊の本をつくるのは、簡単なことではありません。構想はあっても、なかなか作業を始められず、創作意欲を持続させることができないですよね。

あきらめていた夢、デジタルの力で再び

電子本づくりは、紙の本より、ちょっとだけ楽です。物語を考えたり、絵を描く作業に違いはありませんが、「本」というパッケージに仕上げる技術や、作品を読者に届ける仕組みがありますので、自分一人で、お金をかけずに挑戦できるのが大きな魅力です。

音楽をつくりたい、映画をつくりたい、と思っても、大半の人は制作に必要な道具や技術習得の壁に阻まれ、時間が経ち、思いが途切れていたと思います。でも、今は安価で高機能な音楽ソフトや映像ソフト、CGソフトなどがたくさんありますので、「つくろう!」という意欲があれば誰でも挑戦することが可能になりました。

電子も紙も分け隔てなく「本」と呼ばれる日

電子本のつくりかたは、ハードウェアやソフトウェアの技術進歩によって、変化していきます。最新のつくりかたが、あっという間に「古い」つくりかたになってしまう世界。常に、情報の交通整理が必要です。私たちは、電子出版をもっと身近なものにしたいと思い、カリキュラムを作成しています。このサイトが、ダイナミックに変化していく電子本の「今」を学べる場になれば幸いです。

電子本はスクリーンで読む本ですから、印刷のルールには縛られませんが「本」という情報のまとまりが持っている構造は継承しています。電子本と紙の本は「似て非なるもの」ですが、近い将来、分け隔てなく「本」と呼ばれる日がくるでしょう。

ページのまとまりとスクリーン上の読書体験

電子本は、携帯電話やスマートフォン、タブレット、パソコン、専用端末などのスクリーンに表示される「ページのまとまり」ですが、たんに束ねたものではなく、読書のための専用インターフェイスを持っています。

電子本と読書のためのインターフェイス

紙の本には「ページをめくる」というインターフェイスがありますが、電子本はスクリーンを指でトンと叩いたり、滑らせながら、ページを切り替えていきます。巻き物のようにスルスルと巻き上げる機能(スクロールと呼びます)があったり、紙の本を真似て、わざわざページがめくれるアニメーションを付けている電子本もあります。

インターネットで公開されているウェブページの「まとまり」をウェブサイトと呼びますが、サイトは「スクリーンで読むページのまとまり」ですから、広義の電子本としてとらえることができます。ただし、読書のしやすさを考慮するなら、やはり専用の「インターフェイス」が必要です。

電子本を読むために開発された専用ソフト

電子本を読むための専用のソフトウェアは、まとまったページを読むための機能を徹底的に研究し、開発されていますので、とても読みやすく、多くのユーザーに支持されています。ニュースサイトの長文記事を変換して、電子本の専用ソフトウェアで読む人もいるくらいです。

電子本の本屋さんは読書体験の内容で競っている

電子本の書店は、この専用ソフトウェアを無償提供しており、読書のしやすさで競っています。アマゾンのKindle(キンドル)ストアや楽天kobo(コボ)、BookLive!(ブックライブ)、アップルのiBookstore(アイブックストア)など、書店はたくさんありますが、電子本を読む専用ソフトウェアの使いやすさやサービスの内容、キャンペーンなどで各社、差別化を図っています。

アマゾンのKindle(キンドル)から挑戦していこう

「電子本のつくりかた。電子出版の学校」では今回、アマゾンのKindle(キンドル)ストアを対象とした電子本づくりを取り上げました。理由は、個人でも利用できる電子出版の仕組みや制作ツール、市販解説本などが揃っているからです。アマゾンは海外の企業ですが、すべて日本語で提供されています。

楽天kobo(コボ)にも同様の電子出版の仕組みがありますので、国内で正式にスタートすれば、カリキュラムに追加していく予定です。現時点では、Kindle(キンドル)が、「電子本をつくってみたい」と考えている初心者にも適しています。今回のカリキュラムは、3時間程度で学べるように構成されていますので、ぜひ挑戦してみてください。





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Creative Edge Store(クリエイティブエッジ・ストア)および電子出版の学校サイトはプレオープン中(7月7日から正式公開)、本格始動は9月を予定しています。ニュースレターには、進捗のお知らせやイベント開催の情報、コンテンツ制作のバックグラウンドストーリーなども掲載していきたいと思います。

Creative Edge Newsletter 編集長:松岡和彦(デザインの未来 デジタルパブリッシングチーム・プロデューサー)

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電子本のつくりかた 第一弾はKindleストア向けの電子書籍のつくりかたです。

約3時間分のビデオチュートリアルは、5本の講義と9本の実習、3本の補講で構成されています。メインは実際に電子書籍を作成する「実習」です。電子書籍を登録・申請するプロセスは、Amazonのサイトに記されている手順に沿って進めることができますので、補講として扱っています。電子書籍の作成には、さまざまな方法があり、難易度も異なります。このチュートリアルでは、初心者が習得しやすい方法を紹介しています。


[イントロダクション]ダイレクト出版に挑戦してみよう!(17分42秒)
※高画質映像になっています。低画質の場合は、再生バーの[HD]をクリックしてください。




Vol.01. 電子書籍の基礎知識を学習しよう[10分11秒

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Vol.02 電子書籍の「表紙」の重要性について理解しておこう[03分02秒

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Vol.03 リフローの電子書籍を作成する「最も安全な」方法[13分00秒

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Vol.04. 電子書籍の作成に都合のよい「原稿」の作り方[07分14秒

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Vol.05. EPUBファイルを作成するためにやっておくこと[04分30秒

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Vol.06. EPUBの作成:でんでんエディターでソースファイルを作成しよう[19分05秒

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Vol.07. EPUBの作成:でんでんコンバーターでEPUBファイルを作成しよう[04分54秒

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Vol.08. プレビューツールでKindleファイルに変換しよう[07分12秒

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Vol.09. iOSのデバイスで実機検証する手順を理解しよう[06分55秒

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Vol.10. 固定レイアウトの電子書籍制作で必ず理解しておくこと[17分50秒

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Vol.11. 電子書籍の「目次」について理解しよう[06分53秒

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Vol.12. Kindle Comic Creatorの使い方を習得しよう[11分58秒

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Vol.13. 固定レイアウトの本の目次について理解しよう[12分12秒

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Vol.14. 固定レイアウトの本の目次を修正しよう[15分04秒

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Vol.15. Kindleダイレクトパブリッシングで発行する手続きについて理解しよう

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Vol.16. 電子書籍のプロモーションについて知っておこう(再編集版)[21分14秒

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Vol.17. WordPressで電子書籍の公式ブログを立ち上げよう[11分23分

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補足:
準備中

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徹底検証レポート:Word だけで縦書きの電子書籍を作成できるか?[KDP編]

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OPEN EDUCATION | ウェブで学べる時代と「不易流行」の理念

ウェブの世界は日進月歩、ウェブデザインや電子出版などはテクノロジーに依存する分野ですから、常に「勉強」し続けなくてはいけません。使う道具も、作り方も、そして概念さえも変化していく世界です。知識が陳腐化するスピードは想像以上に速く、書籍や学校のカリキュラムでは追いつかないため、個人がその都度、自己学習によって対応していくことになります。

ウェブで学べる時代

アプリケーションソフトやウェブサービスなどは、アップデートの頻度が高くなっていますので、(改訂が容易だと言われる)電子出版の解説書でも更新作業が大きな負担になります。
SNSの専門グループなどで共有される有益な情報は、メンバー以外の目に触れることがないため、頼みの綱は最新情報をまとめてくれるブログメディアやYouTubeに投稿されるスクリーンキャストなどです。

特に、スクリーンキャスト(デスクトップの操作をそのまま記録したビデオ)は簡易なものであれば手軽に作成できるため、メジャーなツールがバージョンアップすると、すぐに世界中から投稿が集まり、YouTubeで探せるようになります。
「ウェブで学ぶ」ことが習慣になっている人にとって、YouTubeは知の宝庫といえるかもしれません。

無料コンテンツにもコストがかかっている

ただし、これらの有益な学習ビデオも大半は「差分」解説ですから、断片的な情報です。プレイリストなどの機能でグループ化されていなければ、通常の検索では活用しづらくなってしまいます。
体系化したり、コンテンツを管理するには、コストがかかりますので、個人のモチベーションだけでは、なかなか難しいと思います。

学校機関であれば、授業のアーカイブや教材を無料公開することが可能で、「オープンエデュケーション」というムーブメントになっています。大学発の「オープンコースウェア(Opencourseware)」や非営利団体の「カーンアカデミー(Khan Academy)」、企業が場を提供している「iTunes U」などがあります。

「理念」と「実利」を近づける方法

私たちは「個人」と「学校機関」の中間の手法を模索したいと思い、さまざまな実証実験を繰り返してきました。現時点では、オンライン学習のアーカイブをストアで販売し、販売期間(6ヵ月に設定)終了後に無料公開するというやり方が、「理念」と「実利」が近づく最も可能性がある手法だと判断し、実践しています。

小規模なグループが、ある程度のクオリティのコンテンツを継続的に公開していくのは、並大抵のことではありません。理念だけで続けていくのは大変なことです。ただ、多くの人に利用されることで、結果的にコンテンツの質向上につながり、企画力や制作力を強化できますので、「オープンエデュケーション」は常に意識していく必要があると考えています。

変化の激しい領域は「ウェブ学習」が適している

「不易流行」という理念があります。「流行」はどんどん変化していくものですが「不易」というのは不変、つまり時間が経っても変わらないことを意味します。

日進月歩のウェブの世界で「流行」を嫌っていては、仕事に支障が出てくるかもしれません。よく「情報に流されるな」と言われますが、それは無関心を勧めているものではなく「一度受け入れてから、取捨選択しよう」ということだと思います。

「言うは易く行うは難し」ですが、変化していくものと、変わらないものを分けて考えていくだけでも、シンプルにものごとを捉えられるようになっていくはずです。変化の激しい領域は「ウェブ学習」が適していますので、活用しない手はありません。

すべての人にとって、双方向メディアのウェブ学習が最良だとはいえませんが、いち早くウェブに蓄積された情報は、やがて、出版(解説書)や学校の授業などで、噛み砕いた内容の学習コンテンツに転化していきますので、とても重要な仕組みだと思っています。

Marketplace | 私たちのPublish(出版)の場

私たちなりの「オープンエデュケーション」の基盤をつくるために、制作するコンテンツに「無料公開」のための販売期間を設定しています。

具体的には「6ヵ月間」で販売終了し、YouTubeやVimeoで「一般公開」、年内には20時間分のコンテンツを蓄積できるように進めています。これは、継続的にある程度のクオリティを保ったコンテンツを提供していくために、2011年頃から試行錯誤してきた結果です。

この仕組みを確立していくには、必要とされるコンテンツをつくり、利益を出せるビジネスモデルにしていく必要がありますので、さまざまな方から「意見」を聞くための場として訪問ワークショップなどもすでに進めています。


Creative Edge Store(クリエイティブエッジ・ストア)は、ラーニングコンテンツや電子書籍、オーディオブック、デジタルマテリアル、ワークショップなど、さまざまな「学び」のためのコンテンツを企画・制作・販売しているインディペンデントプラットフォームです。

Web Magazine | 新たなコンテンツを生み出す場

私たちが考える出版社は、本や雑誌だけではなく、ウェブサービスや映像メディアなどをトランスメディア的に融合させたコンテンツ・パブリッシャーです。

トランスメディア的というのは、オンライン学習の続きをウェブマガジンの記事として連載したり、その記事をまとめて電子出版したり、電子書籍の読者を対象にイベントを企画するなど、メディア横断的な発想でコンテンツを捉えていくことです。

このウェブマガジンは、新たなコンテンツを生み出すための実験室のようなものです。

[日本語版]新しいKindleパブリッシング・ガイドラインの変更点(バージョン2014.1)

2014年1月にUSで公開された新しいKindleパブリッシング・ガイドラインの日本語版がリリースされましたので、変更点を簡潔にまとめました。変更された内容の詳細は、2014年3月2日に投稿した以下の記事をご覧ください...

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ウェブの大海原から読者を探し確実に届ける仕組みと、電子出版専門の出版社をつくる方法

これは、昨年ずっと考えてきたことですが、電子出版物のプロダクションワークを主機能とする組織ではなく、従来の企画・編集を専門とする出版チームとウェブマーケティングチーム、HTML5などの新技術を得意とするデザインチームのコラボレーション体制が最も近いイメージです。

どんなに素晴らしいコンテンツを制作しても、対象とする読者に情報を伝え、確実に売っていく力がないと、安定した事業継続は難しいため、特に「ウェブマーケティングチーム」が担う役割は大きい。これからはマーケティングを分離せず、コンテンツとセットにして取り組んでいく必要があると思っています。

以下のビデオをご覧になってください。Adobeマーケティングクラウド(エンタープライズ向けソリューション)のPVですが、電子出版専門の出版社には、こういった機能も必要になると考えていま...

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